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最後の方は、
俺も朝日も涙で、
字が読めないくらいになってた。
「ありがとう、
こちらこそごめん、雄太」
朝日は、
海の方を見ながら言った。
しばらくして、
朝日は俺の方を見た。
「朝日、ずっと言えなかったけど、
この場所で、朝日と出会った時から、
10年間ずっと好きだよ」
俺は、10年間、
一度も言えなかった気持ちを
朝日に伝えた。
朝日は、
ニコッと笑い、
頷いてくれた。
パンッパンッ
「きれい」
花火が
打ち上がり始める。
いろんな種類の花火がうち上がり、
俺と朝日は、
ほとんど何も話さず、
花火を見ていた。
10分ほどして、
一旦花火が止まった。
あたり一面、
暗闇に包まれる。
バンッ
大きな音を立てて、
最後の花火が
開いた。
「ありがと、守、
幸せになろうね」
チュ
俺の目には
2つの綺麗な
朝日が見えていた。
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