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営業部のドアを開けると
まだ就業時間前にもかかわらず、
せわしなく仕事が始まっている。
「おはようございまーす」
気がついた人から
ポツポツ挨拶される。
結花は営業1部で
私は2部。
「結花、おはよ。
今日絶対参加だって。」
中野結花(ナカノ ユカ)とは、
同じ大学の同じテニスサークルだった
のに、顔見知り程度で、
偶然同じ会社に入社して、
さらに同じ営業部に配属されてから
お互いに共通点が多すぎだね と
どちらからともなく話しているうちに
自然と仲良くなっていた。
大学のテニスサークルで知り合った
さわやか年下彼氏、ヨシ君がいる。
「えー また?
私、そろそろヨシに怒られそうだよ」
「まあまあ、知美主催の合コンって
ごはんだけじゃない。」
「ホント知美って上手。
どんなに仲良くなっても、後腐れなく会が終わるよね」
「人徳だよ。生まれ持った何かがあるね」
「じゃ、残業にならないよーにがんばらなくちゃ!」
「うん、あとでね」
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