26人が本棚に入れています
本棚に追加
フィリップは、おもむろにウィスキーの瓶を掴むと、私めがけて投げつけてきた。
飛んできた瓶を払いのけると、フィリップの姿が見えない。
ど、どこに消えた!?
「同じワーウルフなら、勝てるとでも思ったのか?」
背後から声が聞こえる。
慌てて振り向こうとした時、ナイフを持った手を後ろ手にねじ上げられた。
「ぐっ……」
思わず声が漏れる。
「ほう。銀製のナイフか。おれたちワーウルフの皮膚は、銀で出来た武器じゃなければ傷つけることができないからな」
そう言いながら、握力のなくなった私の手からナイフを取り上げた。
最初のコメントを投稿しよう!