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寒さに耐えた花の蕾が芽を出しはじめた3月下旬。 私は、無事に高校に受かる事ができた。 受験を終えて、卒業式を迎えて、中学の友人とお別れだ。 私の通う高校に中学の友人は、誰一人いない。 そう、高校デビューに相応しい高校。 この高校を選ぶ時は、ものすごく苦労した。 周りの人の志望校を徹底的に調べ上げ、色んな先生の意見を聞きながらたくさんの学校説明会に足を運んでやっと見つけた。 中央第一高校。 数々の学者を排出し、知る人ぞ知る名門校。 ここには、真面目で大人しくて静かな人がたくさんいるのではないだろうか。 そんな中に紛れ込めれば私の存在など無に等しい。 私の高校デビューは、ギャルになったり女子力をあげるのではない。 ひたすら、静かに。 ひたすら、しなやかに。 ひたすら、大人しくなるのだ。
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