0人が本棚に入れています
本棚に追加
チャイムが鳴ると、先生が教室に入ってきた。
「えー。ご入学おめでとうございます。」
あ、良かった。
先生はとても真面目な方なんだな。
ほっ、と胸をなでおろす。
先生は、入学式と大まかな入学から進級までの流れを説明している。
右隣のメッシュさんと、左隣の茶髪さんが、私を挟んで会話をしている。
「麻衣子何組だっけ?」
「あいつは、6組じゃね?ほら、橘と一緒だよ」
「たちばなぁー?あー、あの中学の窓全部割ったやつ?」
「そうそう、冬とか寒くてやばかったよなぁ」
「窓割ったやつなら、北見もそうじゃね?ほら、中2んときやばかったじゃん?」
………。
怖い。
いや、え、なに、今時の同い年の子って窓ガラス平気でわるの?
そして、なに、流行ったりしてるの?
「あー北見ね、あいつさぁ今頃高校デビューでもしてんだろ」
高校デビューという言葉に少し反応した。
「高校デビューとか、キモイべ。ありのままの方がいいのにな。
え、何じゃあ北見は爽やかイケメンにでもなってんの?」
キモイ…。
キモいのか…
やっぱ、やめようかな。
いやでもこのクラスだったら、中学と同じポジションにいったら
必ず、キャラい人達と仲良くなるしかないんだよなぁ…
ぬぁぁぁ…
高校デビューって事がバレなければいいんだ。
そう、これしかない。
最初のコメントを投稿しよう!