32人が本棚に入れています
本棚に追加
......危険過ぎる。
「金輪際僕の半径1m以内に近づくな」
「は?」
「当然だろ!」
咲良は廊下での出来事を思い出して、また顔が熱くなった。
一生に一度のファーストキス。
不覚にもこの男に奪われてしまったのだ。
咲良は頭を抱えてベッドにダイブした。
「ああああああ、思い出したくない」
「子供だね。キスのひとつやふたつで何言ってんの。あんなの事故程度じゃん」
孝次郎はしれっと言う。
確かに少し触れただけだけど。
咲良は身を引きながら恐る恐る聞いた。
「孝次郎って......、僕のこと好き?」
「好きだよ」
「やっぱダメだ!」
聞かなきゃよかった。
一度されたってことは、
二度目がないとは限らない。
しかも相手はほとんど四六時中一緒にいるクラスメイトで同居人。
堪ったもんじゃない。
最初のコメントを投稿しよう!