3.㌣アンダーシティ・ボーイズ

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......危険過ぎる。 「金輪際僕の半径1m以内に近づくな」 「は?」 「当然だろ!」 咲良は廊下での出来事を思い出して、また顔が熱くなった。 一生に一度のファーストキス。 不覚にもこの男に奪われてしまったのだ。 咲良は頭を抱えてベッドにダイブした。 「ああああああ、思い出したくない」 「子供だね。キスのひとつやふたつで何言ってんの。あんなの事故程度じゃん」 孝次郎はしれっと言う。 確かに少し触れただけだけど。 咲良は身を引きながら恐る恐る聞いた。 「孝次郎って......、僕のこと好き?」 「好きだよ」 「やっぱダメだ!」 聞かなきゃよかった。 一度されたってことは、 二度目がないとは限らない。 しかも相手はほとんど四六時中一緒にいるクラスメイトで同居人。 堪ったもんじゃない。
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