4.僕と 貴方と 宇宙旅行

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「......許して、先輩」 直感的に分かる。 この人もきっと 秘めるように抱き締めてきたんだろう、恋を。 誰も知らない秘密の恋は、甘い。 だけど、寂しい。 そして 同じ相手を見ているからこそ あいつのことをよく知っているからこそ 人一倍よく理解出来るんだ、その切なさ。 気付かれない 苛立ち。 伝えられない やるせなさ、もどかしさ。 溢れて止まらない『好き』って気持ちが___。 「今だけは、僕をあいつの代わりにして。」 呟いて、咲良は腕に力を込めた。 抱き締めて 隙間ひとつなく身体を寄せて そのまま溶け合ってしまえばいい。 そしたら そしたらきっと 孤独に泣いた僕らの星は もっと白く 明るく 輝ける。 そんな気がする。
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