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「保健委員会だって......!?」
男子生徒たちはさっと顔色を変えた。
「そーだよ。俺様何様篠田様だよ。俺に向かって誰だとか失礼しちゃうよまったく」
篠田は気だるげに首をぽりぽりと掻きながら言った。
「君たち、どこぞの親衛隊だよね。制裁なんてメンドい事ご苦労様だけど、こっちも仕事だからさ。
抵抗するなら、分かってるよね?」
篠田が手を挙げると、
彼の背後に潜んでいた二人が、
篠田の前に進み出る。
薄桃色のパーカーを目深に被った小柄な少年と、ド派手な金髪と銀のピアスが目をひく少年。
その手には、黒ずんだ木刀。
凄惨なビジョンを垣間見せるには十分過ぎる代物だ。
「公務執行妨害。
保健委員による制裁を執行する」
タイミングを図ったように、辺り一帯がゆらりと暗くなる。
しかしなんだろう。
さっきの場面を見たせいか、
畏敬の念とかがイマイチ生まれない。
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