二人きりで孤島

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「なぜ、こうなってしまったのでしょうか…… 緑」 「いえ、私にもわかりません。ただ一つ言えることは今私たちは無人島にいるということです」 「ありがとうございます。にしてもここは暑いですね緑の薄着は涼しそうでいいですね」 「もののけ、その恰好が暑い原因じゃないのですか? 虹色の着物を夏に来ているのはもののけくらいですよ」 「そうですか、つまりこの着物はいらないとそうおっしゃるのですか分かりました」 「あっ、いきなり脱ぎ始めなきゃあ、なななななんで何も、下に、着ていないのですか!」 「何かおかしい所でもありましたか、着物の下に何も着けないのは常識ですよ緑さん。大丈夫ですここには盛りの獣もいませんし何よりいるのは…… 緑だけですから」 「……」 「あれ、緑? どうやら気絶してしまったようですね。風よ、そよ風よ、我に力をあたえたも~ 気絶した緑さんは式神に運ばせて…… どこか日陰に移動しますか、式神ちゃんどこか休める場所を探してください」 「あいあいさー」
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