6.恋の迷路

5/16
前へ
/37ページ
次へ
30分程眠っていただろうか。 なかなか起きようとしない私に、香織はとうとう業を煮やし、大きな部屋のカーテンを両手で勢いよく開けた。 窓側のベッドにいた私は、降り注ぐ大量の眩しい光についに観念し、重い頭を枕から起こした。 窓から覗くソウル市内は、清々しい天気で、澄み切った青空が私たちを見下ろしていた。 「よぉーし!急いで用意して出掛けるか!」 ホテルの3Fのレストランで、いつもより遅い朝食を済ませた後、私たちはバスに乗り込み、明洞と東大門に向かった。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加