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関係者以外立入禁止と書かれた重い扉を開けると、そこには専用のIDパスを首から下げた数名の女性スタッフがいた。
私たちが入っていくと、すぐさまやって来て言った。
「ここから先は、一般の方は立入禁止ですよ!
すぐに戻って下さい!!」
熱狂的なファンだと勘違いされたのか、私と香織は肩を強く掴まれて追い返されそうになった。
私たちの行く手を阻む3人の女性スタッフ。
なんだか怖い。
「違うんです!白石健二に楽屋を訪ねてって言われて!
健二に言えばわかるんで、お願いします!取り次いで下さい!」
怖い形相で睨みつける半信半疑のスタッフたち。
ほんとうに怖い。
まぁ世の中いろんなファンがいるから、こんな言葉だけで信じてもらえるわけないかもしれないけど。
「あなた、名前は?」
スタッフは冷たく尋ねた。
「星川です!星川香織!
白石健二と同じ中学で、幼なじみの星川です!
お願いします!健二に取り次いで下さい!」
香織も一歩も引かない。
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