3.片思い

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関係者以外立入禁止と書かれた重い扉を開けると、そこには専用のIDパスを首から下げた数名の女性スタッフがいた。 私たちが入っていくと、すぐさまやって来て言った。 「ここから先は、一般の方は立入禁止ですよ! すぐに戻って下さい!!」 熱狂的なファンだと勘違いされたのか、私と香織は肩を強く掴まれて追い返されそうになった。 私たちの行く手を阻む3人の女性スタッフ。 なんだか怖い。 「違うんです!白石健二に楽屋を訪ねてって言われて! 健二に言えばわかるんで、お願いします!取り次いで下さい!」 怖い形相で睨みつける半信半疑のスタッフたち。 ほんとうに怖い。 まぁ世の中いろんなファンがいるから、こんな言葉だけで信じてもらえるわけないかもしれないけど。 「あなた、名前は?」 スタッフは冷たく尋ねた。 「星川です!星川香織! 白石健二と同じ中学で、幼なじみの星川です! お願いします!健二に取り次いで下さい!」 香織も一歩も引かない。
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