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女性スタッフたちは、香織の必死の頼みを渋々取り次いでくれた。
「これから移動するので、あまり時間ないから、手短にお願いしますね」
そう言いながら、メンバーたちがいる楽屋の白い扉を開けて、中に入るように私たちの背中を強く押した。
何の心の準備もないまま、私たちは突然ひとつの部屋に放り込まれた。
シャワーを浴びたメンバーたちがタオルを片手に賑やかに談笑する楽屋に。
「う‥わぁ‥」
香織が小さく言葉を漏らした。
私たちの目に飛び込んできた初めて見る光景。
ドライヤーをかけるメンバーや、お弁当を頬張るメンバー。
携帯で誰かと話しているメンバーもいる。
そんな綺麗な男の子たちが行き交う楽屋に、突然現れた私たち。
否が応でも注目を浴びる。
彼らは、一斉にこっちを見た。
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