1:後悔

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カンカンカン、カンカンカン。 何処からか踏切の警報音が鳴っている。 ああ、開かずのあの踏切か。 この音のせいで、俺は毎日なんとも言えない感情に襲われる。 焦燥感、苛立ち、自責の念、愛情、虚しさ、……後悔。 この耳が何も聞こえなくなればいいのに。 大音量のイヤホンを、警報音を掻き消す様に押し込んだ。 「……まだ……消えない」
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