9730人が本棚に入れています
本棚に追加
あまりのショックに、声を失って
バスルームを出て、ベッドにうなだれる
男の子だもん。
て、拗ねて横になったが最後、
さすがに連日の疲れと睡眠不足と
成田が傍にいる安心感からか。
数秒で昇天、てか、爆睡。
全く、記憶が途切れた。
―――――
成田の声がしたような気がした
身体が自然に反応して
起きた
「……あれ」
目の前には、石鹸の香りをただよわせて
のぞきこむようにベッド脇にいる、
美紗緒の、ちっこい、顔
あー。
好きだわ、そのカオ
まるっこくて、柔らかくて
食いたい。
「お風呂出ちゃいました」
朦朧として、煩悩むき出し
「あ、俺寝てた?」
「寝言いってましたよ?」
寝言?
「は?なんて」
「今日の試合、って」
「嘘つけ」
なんだそのアタマがカスカスみたいな寝言
言うかよ、俺が
最初のコメントを投稿しよう!