意地

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ミネラルウォーターを口に含んで、濡れた唇のまんま こんな、朝から。 甘い蜜の、ヒトトキ 絡める、舌先。 寝起きに、欲情。 いや、俺のせーじゃない 美紗緒が、悪い。 明るい部屋で、よく見える、真っ白な肌が、高揚する姿が、 たまらなくイヤラシイ。 つい夢中になって、気がつけば鳴き止まらない姿をどこまでも見ていたくて 朝方、時間も時間。 ビジネスマンが出勤で部屋を出ていく音がするたび、 バタン、と扉の開閉する音に反応する姿がたまらなくいい 我慢してるつもりで、全く出来てない身体 俺の思い通りに吸い付く肌が ほんのりと汗ばんで、真っ白だった肌が、淡いピンク色に染まる ――俺に溺れてるその姿 何回見たって見飽きたらなくて、 わざと、辱しめて、 鳴り響いた、ルームコール ビクン、と何度も反応しながら 「でん――」 まだ、我を見失ってないその声に 「出たら」 そう試すように、わざと言う 無理なのなんてわかってる でも、もっと 乱れたら、いいのに
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