意地

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「――ひど」 最後の、言葉。 泣きそうな、声。 「――はい」 白々しく受話器をとって、 チェックアウトの時間をずらすように返事をして、とっくに切れた通話を確認して ベッドに顔を埋めてるけど、全然我慢出来てない美紗緒の姿を上から見下ろす 俺に捕まれて不自由な両手のまんま、 身体は俺の言いなりで 止まらない征服欲 「なに、我慢してんの」 ほら、もう わかってない ――なんにも。 だから、いつも。 美紗緒が俺に支配されるこの時間だけが、 俺の身体も、心も。全てを満たす。 そう、身体だけじゃない
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