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か「ここが父の部屋。」
沙「かなでさん、ありがとうございます。」
か「いいのよ。私も父には反対してるの。何も駿に会社を継がせなくてもいいじゃない。」
少し悲しいような悔しいような表情をするかなでさん。
か「小さい頃から私が会社を継ぎたいって思ってたの。なのに父はお前は女だからダメだって。」
沙「だからといってなんで私に道を教えてくれたんですか?」
私はこの家の人ではない、
ただの部外者なのに。
か「沙弥ちゃんなら父を変えられるってなんとなく思ったの。」
沙「そんな……私には何もできませんよ。」
か「でも、沙弥ちゃんは父を変えようとしてくれてる。それだけで私や駿にはありがたいこと。………だから、がんばって。」
そのままかなでさんは元来た道を帰っていった。
会長やかなでさんのため、
少しだけ勇気を出そう。
……あの頃のように。
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