鮮やかな空に

2/2
前へ
/8ページ
次へ
やぁやぁ久しぶりって笑う君 僕もやぁやぁ久しぶり オウム返しで言葉を繋ぐ ねぇねぇ聞いて? 僕の手を繋いで笑う君 なんだい?って、手に力を込めて返す僕 でも、君は気づいてくれなかったね 私、好きな人と同じ気持ちになれたんだ!ってさ あぁあぁ、なんてトロい僕 そうなの?!おめでとう!ってさ 嘘嘘、苦手な笑顔を向けてみる 繋いでいた手をほどいて、また笑顔 「こういうことは、好きな子とするんだよ?」 気づいたら、その場から走ってた 我慢が効かないやぁ 走った土手は、暑苦しくて でも、胸は冷たくて いや、頬も冷たいなぁ ねぇねぇ僕の嫌いな入道雲さん ねぇねぇ僕の嫌いな夏の太陽さん ねぇねぇ僕の嫌いだった夏空さん この着信履歴は消していいかな このメールを消していいかな 狂った僕に夏空は 「それでいいの?」ってワザと光を差す 息が上がった 目が潤んだ 君のおかげで体がびっしょりだ だけどさ 心が乾いたなぁ
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加