きみはひとりじゃないよ

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「最後に、きみの誤解を解きたくて、ね。それで、その、誤解が解けても気を変えないで欲しいの。つまり、ええっと、ああん、どう言えばいいんだろう」  普段拝めない表情で、リエルは困っていた。のどまで出かかっているのに出ないといった感じ。かわいかったけど、いつまでもそうさせるのはかわいそうだ。僕は代弁してやる。 「つまり、今からリエルがなにを言っても、僕はこの世にとどまらず、ちゃんとあの世へ行く。そういうこと?」 「そうそう」  リエルは目を輝かせてうなずいた。  こいつは僕があと戻りできないように、僕の口から言わせたかっただけじゃないんだろうか。僕は怪しむも無駄に思え、あえて追及しなかった。 「わかったよ。で、誤解って?」 「さっき、きみの彼女といた男の人だけど、実は彼氏じゃないの」 「えええええええええ!」  自分が死んでしまったとき以上に僕は驚いた。 「彼女のお兄さんよ」 「は、ははは。どこか似てると思ったけど、そういうことか」
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