僕の始まり

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 回収が終わり、スーツのメガネの男性が枚数を数え、数が合うかを確認していた。静まりかえった空間、誰一人として口を開かない。  その沈黙を再び打ち破ったのはいうまでもなく彼だった。 「はい、これで数学を終わります、これで全日程を終了しましたので、帰っていただいて結構です、お疲れ様でした」と、彼が言った言葉に反応し、この空間は崩れ落ちた。  ざわざわ騒ぎ始めたのであった。 「ねぇ、どうだった」 「やばいかも、終わったかも」  そのような会話がこの空間を埋めた。
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