僕の入部

11/16
前へ
/74ページ
次へ
 キーンコーンカーンコーン  僕の遠くなっていた気を現実世界に戻し、教卓の前で座り、本を読んでいる先生の頭上にある時計を見る、最終授業が終わったようだ。  先生は適当な挨拶を終え、教室から出ていくと、担任の教師が入ってくる。それもほとんど聞き流した。今の僕は部活、それしか頭になかった。  先生の長ったらしい話が終わり、放課後となる。 「行こっ!」  僕は帰る準備さえままならないのにもかかわらず、彼を捕えるかのごとく声をかける。 「すまんっ! 今日はさっき言い忘れてたが、用事があるんだよ、明日は付き添うからさ……」
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加