僕の入部

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「あ、御奈さん!」  そのぶつかった相手とは、御奈さんであった。あまりに突然だったので、失礼だが体の大きさを見れば一瞬でわかるはずの人なのに御奈さんに気付かなかったのである。 「あ、拓さんじゃないですか、変な人にぶつかったのかと思いました」 「変な人ですまなかったな」 「うふふ、前は私からぶつかりましたが、今回は拓さんからぶつかられましたね、なんだかおもしろいです」  そういえば、つい数日前御奈さん側からぶつかられたのを思い出した。お互いよくぶつかり合う人だと思い、少し笑ってしまった。 「御奈さんはこんなところで何をしているんですか」
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