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「お亡くなりになりましたって死んだってこと?」
「ええ、そうです」
「寺尾裕司って俺のこと?」
「はい、そうです」
「ふ~ん、俺死んだんだ……ってええええ!?」
嘘ぉぉぉ!?
「俺死んだの!?」
「はい、そうです」
「もう!何回言わせるんですか!?貴方は死んだんです!わかりますか!?死・ん・だ・ん・で・す!!」
「そこまで強調せんでもわかるわ!」
なんてこった。
まさか死んでしまうとは。
それにしても……なんで?
「なんで俺死んだんすか?」
何の前触れも無くコテンと死ぬ訳がない。
死ぬにはそれなりの理由があるはずだ。
でも、それがまったくわからない。
というか、どうも思い出せない。
「……死んだ時の事が思い出せないってところですか?」
「は、はい。そうです」
「図星でしたか。ま、それもしょうがないですね」
しょうがない?
それってどういうこと?
「口でお伝えしてもいいですが、自分で鏡で見た方が早いでしょう」
「はい!鏡をどーぞ!」
女の子が胸の谷間から手鏡を取り出した。
っていやいや、どこから出してんすか。
第一谷間できるほど胸ないだろ。
「むぅ~、変な事考えてないでさっさと見たらどうなんですか!」
バレてるし。
ま、とりあえず見てみよう。
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