主人公、死す!

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「聞きたいですか?能力明細について」 あれ、なんでわかんの? 「この仕事やってたら嫌でも聴かれるんですよ。定型文みたいにね」 なるほど。 何回も聞いてたらそらわかるわな。 「じゃあ、教えてく……」 『ガチャッ!』 「ただいま戻りましたー!」 戻ってきちゃった。 さすがにタイミング良すぎだろ。 「ニーナさん、お疲れ様です。机の上に置いて頂けますか?」 「はい!よいしょ、よいしょ、よいしょー!あ~、疲れた!」 『ドン!』 俺の目の前に大きく頑丈そうな鉄の箱が置かれた。 見るからに重そうだ。 「手短にいきたかったんですが、意外と時間が掛かってしまいましたね。まあいいでしょう」 男の人が軽くため息をつく。 ちなみに、その姿はデカイ鉄の箱によって遮られているため彼の姿はまったく見えない。 向こうからは声だけが聞こえている状況だ。 とにかく、今から本題に入るようだ。 「寺尾さん、貴方には『転生』をしてもらいます」 ……はい?『転生』?
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