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……ん?
ここは何処だ?
そして俺はなんで両手を広げて立っているんだ?
『ゆ、ゆーくん……』
あれ、後ろに誰かいるの?
ゆっくりと振り返ってみる。
そこには金髪のロングヘアーで蒼い眼をした少女がいた。
いや、幼女か?
なんか最近幼女がよく出てきますな。
『大丈夫だよのんちゃん』
あれ、今喋ったの俺!?
そんなつもりはなかったんだけど!
っていうか『のんちゃん』って誰!?
この幼女のこと!?
『僕が……守るから』
え、何カッコいいこと言っちゃってんの?
そもそも何から守るの?
『なんだお前!』
『あっち行けよ!』
クソガキだったー!
一人は鼻水垂らしてるし一人は水鉄砲持ってやがる。
これをクソガキと言わずにいれるだろうか、いや、いれない。
……で、この愉快な四人は一体何がしたいんでしょうか。
『その子こっちによこせよ!』
『そうだそうだ!よこせ!』
……どういう状況?
とりあえず、のんちゃんをこいつらから守れってこと?
『のんちゃんは……渡さない!』
そう言って後ろを振り向く。
のんちゃんは、今にも泣き出しそうな眼でこちらを見ていた。
あぁ、こんな小動物みたいな顔されたら誰だって守りたくなるわな。
『くそー!こうなったらいくぞ!』
『たおしてやる!』
『絶対に……守る!』
『ゆーくん!』
クソガキが走って来るのを見て俺も走り出す。
後ろには、守るべき者。
いい展開じゃねーか!
楽しくなってきたぜ!
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