第1話:運命

5/18
前へ
/55ページ
次へ
怪しい、めちゃくちゃ怪しい学園だ。 だってこんなところに入試を受けたわけでもなく、まるで我が家の事情を知ってるかのように全てを免除とか… もしかしたら、変な実験施設で平凡の細胞とか採取されちゃうんじゃ!?(平凡の細胞の使い道なんか分からないけどね) しかし両親はタダという言葉に非常に弱く大喜びしていた。 とりあえず俺も無表情でバンザイしてみた。 ……絶対ヤバイと思うんだけどなー… そしてあっという間に入学初日。 家族全員による恥ずかしい見送りをされ、重い荷物を持ち花王学園に向かった。 持つものが教材しかないのは楽でいい。 なんかあった時用に貧乏ながら携帯もある。 まさか本当に制服や教材が家に届くとは思わなかったが… まだ疑いながら学園に着いた。 ……此処は何処の西洋のお城ですか? 貧乏な俺の目に毒だなー…帰りたいよー… 生徒達の間をすり抜けて歩く。 すると突然生徒達は左右に割れて道が出来た。 思わず前に出そうになり止まる。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加