第1話:運命

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俺も後1ヶ月で高校生……なんて言ってられない。 なんせ高校行く金もないのだから… 五つ子の幼稚園に通わせるのに手一杯だ。 「修二、悪いけど」 「分かってるよ母さん」 高校行く金を無駄にするくらいなら働いた方がいいもんな。 ……もうとっくに諦めてますよ…うん。 中学の友人達が羨ましいなー… そんなある日の事だった。 いつも通り夕飯はおにぎり一つを食べ終わり、母さんが家族会議を開いた。 なんだろう…? 五つ子が何やら喧嘩してる声がしたり、朝帰りの姉ちゃんが死んだように眠ってる中、母さんが話した。 「よく考えたら、修二には学校に行ってもらいたいのよ」 「…母さん?」 いきなり母さんがそんな事を言う。
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