プロローグ

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神父:お前達も知っておろうが、町外れの森の奥にある古い神殿。あそこには、決して近づいてはならんぞ。 レナン:何故ですか?あそこには、何も無い筈ですが…? 神父:あそこには、恐ろしい悪霊が住み着いておるのじゃ。これまでに、興味本位で行った者が何人かいるらしいが、誰1人として戻って来た者は、おらぬという話しじゃ。 ジョブ:(悪霊か…本当かな?)では、何故神父様は悪霊退治をしないのですか?神職者としては、当然の務めだと思いますが…? 神父:あそこに住み着いておる悪霊は、恐ろしい力を持っておる。わし等は、到底敵う相手ではないのじゃ。 アーシャ:では、その悪霊を倒す方法は無いんですか? 神父:今のところはな…。ただ1つ、倒す方法があるとすれば、その悪霊は聖なる力に弱いという。じゃが、その聖なる力の源が何処にあるのか誰も知らぬのじゃ。 3人:……。 その翌日、ジョブがレナンの家を訪ねて来た。レナンの両親は、数年前に事故で亡くなった。彼は、両親が残してくれた家と財産で1人で暮らしていた。 ジョブ:おい、レナン。ちょっと、話しがあるんだけど良いか? レナン:うん、良いよ。話しって何だい? レナンは、ジョブを家に招き入れながら聞いた。 ジョブ:昨日の神父様の話し、覚えてるだろ? レナン:ああ、勿論さ。森の神殿に、悪霊が住み着いてるって話しだろ? ジョブ:その事なんだが、ちょっと気になる噂を耳にしたんだ。 レナン:気になる噂?何だい? ジョブ:聞いて驚くなよ!あそこには、大量の財宝が隠されてるって噂だ。つまり、悪霊の噂はその財宝を守る為に作り出されたって事だ。どうだ?興味が沸かないか? レナン:それじゃ、神父様が嘘をついてるって言うのか?あの神父様が?僕には、信じられないな。 ジョブ:俺は、別に神父様を嘘つき呼ばわりするつもりは、ないさ。神父様は、悪霊の話ししか知らないで、財宝の話しは知らないのかもしれないしな。 レナン:それで、ジョブ。どうする気だい?まさか、あの神殿に行こうとか考えてるんじゃないだろうね? ジョブ:さすが、レナン!察しが良いな。俺は、アーシャと一緒にあの神殿に行くつもりだ。勿論、レナン。お前も来てくれるよな?お前は、親友兄妹を見放す様な奴じゃないもんな?
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