プロローグ

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レナン:そんな事、急に言われても…。(しばらく考える)分かったよ。ただ、1つだけ約束してくれ。危なくなったら逃げる事、良いね? (コンコン)扉を叩く音がした。レナ~ン、いる?お兄ちゃんも一緒なんでしよ?それは、アーシャの声だった。 レナンは、扉を開けてアーシャを招き入れた。 レナン:アーシャ、君も来たのか?という事は、2人とも本気らしいな。 アーシャ:お兄ちゃんから、話しは聞いているんでしょ?私も、あちこちで話しを聞いて回ったわ。あの神殿に行ったきり、戻って来ない人がいると言うのは本当みたい。でも、無事に戻って来た人も数人いるの。その人達の話しだと、あの神殿は幽霊達の巣窟になっているみたい。ただの幽霊だけなら問題は無いんだけど、その幽霊達のボス。多分、これが神父様の言っていた強力な悪霊だと思うわ。無事に戻って来た人達は、ほうほうのていで逃げて来たって。それから、神父様が言っていた悪霊を倒す為の聖なる力を秘めた物は、あの神殿の何処かにあるみたいだわ。 レナン:それじゃ、君達はそれを見つけて悪霊を倒すつもりなのか?何処にあるかも分からないんだろう?あまりにも、危険だよ。僕は、止めた方が良いと思うんだけど…。 ジョブ:もし、上手くいけば、お宝ガッポリ!俺達は大金持ちだぜ! アーシャ:そうしたら、好きなだけ贅沢な暮らしが出来るわ! 2人とも、嬉々としてやる気満々だ。こうなったら、いくら止めても無駄だろうとレナンは、思った。 レナン:分かったよ。僕も付き合うよ。でも、あの神殿の周りには、確か番人が何人か居る筈だけどそれはどうするんだ? ジョブ:勿論、ぶちのめす!(拳を握り締める) アーシャ:私も、魔法で戦うわ!(手にした杖を握り締める) レナン:分かった。僕も戦うよ。ただ、1つだけ約束してほしい。決して、番人達の命を奪う様な真似だけはしないでくれよ。 ジョブ&アーシャ:分かった!約束する。 レナン:それで、決行はいつなんだい?まさか、いきなり今夜なんて言わないでくれよ。 ジョブ:分かってる。俺達も、準備をしなくちゃならないからな。明後日の夜っていうのはどうだ? アーシャ:明日の夜から、神父様は遠くの町に出掛けるの。2~3日は、戻らないらしいわ。だから、チャンスって訳! アーシャは、ニコニコしていた。ジョブも、満面の笑みを浮かべてる。
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