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レナン:ジョブ達は、まだか…。少し早く着き過ぎたかな?
レナンは、池の側の石に腰を降ろして待つ事にした。
そして、約束の時間。ジョブとアーシャがやって来た。
ジョブ:よぉ~、待ったか?相変わらず、約束の時間の前に来たんだろ?お前って、真面目だから必ず早めに来るんだよな。(笑)
アーシャ:それが、レナンの良い所よ。(にっこり笑う)
2人の出で立ちは、ジョブはレナンと同じクロスアーマー。両手には、アパーティショングラブと呼ばれる、幽霊相手でも戦えるグローブをはめていた。足には、レナンと同じブーツを履いていた。
アーシャは、聖水で清められた木綿のローブ。手には、クロスワンドと呼ばれる魔法使いの杖を持っていた。
ジョブ:それじゃ、行くとするか!
レナン:なぁ、番人の事だけど…。
ジョブ:心配するな!殺したりしねぇよ!
レナン:そうじゃなくて、何人位居るんだい?
アーシャ:私の調べでは、ざっと14~15人って、とこかな?
レナン:えっ!そんなに居るのか!?僕達3人だけで、どうやって戦うつもりだ!?皆、まとまって来られたら手も足も出ないぞ!
アーシャ:大丈夫よ。確かに、全部を相手にするのは無理だわ。でも、彼らは番をするエリアをいくつかに分けているのよ。1ヶ所に居るのは、せいぜい2~3人、多くても4人ってとこね。だから、1ヶ所ずつ攻めようって訳!それぞれのエリアは、離れてるから助けを呼ばれる心配も無いわ。
ジョブ:そういう事!少しは安心したか?
レナン:うん、分かったよ。でも、アーシャの情報収集力は凄いな。こんな短期間で、ここまで調べあげるなんて感心したよ。
アーシャ:私は、魔法使いよ!こんなの調べるなんて簡単よ!
アーシャは、自慢気に胸を張る。
ジョブ:よし、じゃあ行くぞ!
こうして3人は、神殿に向かう。そこで彼らを待ち受ける運命も知らずに…。
3人は、暗い森の中を歩きだした。風が吹き、木がざわめく何処かで何かの鳥が鳴いている。3人は、黙ったまま歩き続ける。不気味な気配の中、誰も喋ろうとはしない…。森は、思ったより深かった。だが、この先には間違いなく目指す神殿があるのだ。どの位歩いただろうか、やっと森が開けて広い場所に出た。空には、満月が輝いてるせいか思ったよりも明るい。
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