第三章(再会)

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バド:こいつらを、束ねている隊長が居る筈じゃ!そいつを倒せば、もうこいつらは出て来られない筈じゃ! レナン:分かりました!僕が、捜します!ジョブ!アーシャ!後を頼んだよ! ジョブ&アーシャ:任せて! レナンは、魔兵隊長を捜して注意深く町の中を歩く。何体かの魔兵が、襲い掛かって来る。レナンは、それらを次々と倒して行く。物陰に隠れながら、慎重に進んで行く。この町は広い、だから魔兵隊長を見付けると言っても容易ではなかった。町の入り口の門の近くに来た時「ギギーッ」と言う声がした。レナンは、物陰からそっと様子を窺う。そこには、明らかに他の魔兵とは違う者が居た。とにかく大きい、魔兵達の2倍はあるだろう。体は、赤黒い色をしていた。レナンが暫く様子を見ていると、魔兵隊長と思われる者は大きく口を開けた。その口から、次々と魔兵達が吐き出されジョブ達の居る方に向かって行く。 レナン:成る程、ああやって魔兵達を出していたのか。道理で、数が減らない訳だ。あいつの弱点も、多分頭だろう。どうやって攻撃しよう。あの高さじゃ、ジャンプしても届かないだろうな。 レナンは、暫く考え込んだ。もし、踏み台を用意してもそれを壊されたら元も子もない。何か良い方法は、無いだろうか?その時、レナンは閃いた。そして、1番魔兵隊長に近い物陰に隠れた。 レナン:良し!これなら上手く行きそうだ! レナンは、暫く待っていた。やがて、周りの魔兵達は居なくなった。 レナン:良し!今だ! そう言うと、素早く魔兵隊長に駆け寄りその足に思い切り切り付けた。辺りに、黒い血飛沫が飛んだ。「ウガッ」魔兵隊長は、そう叫ぶと口から今度は刺を吐いた。レナンは盾で、その刺を受け止めた。カバーが、みるみる赤くなっていく。レナンは、もう片方の足にも切り付けて素早く離れる。そして走り出すと、魔兵隊長の周りを回った。魔兵隊長は、レナンの姿を追う。何度か刺を吐くがレナンには、掠りもしない。魔兵隊長は、苛ついてる。そして、レナンの姿を追って自分も回り始めた。レナンは、走るスピードを速めた。魔兵隊長は、何度か刺を吐くがレナンは、それを盾で受け止めるか避けて全く当たらない。やがて、魔兵隊長の足元がふらついてきた。目が回ったのである。レナンは、更に魔兵隊長の周りを回る。やがて、魔兵隊長のふらつきは大きくなっていった。 レナン:今だ!
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