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咲『ごめんなさい…ごめんなさい』
良太郎くんは
こんな私を
好きになってくれたのに
期待させるだけさせて
何も返せなくてごめんなさい。
優しい良太郎への
罪悪感から涙が溢れる。
良『早く行きなよ。じゃないと、俺、咲良ちゃんの事抱きしめて行かせたくなくなるから…。だから早く行きなよ』
最後の最後まで
優しく笑顔で
私を気遣う良太郎くん。
咲『良太郎くん、こんな…ダメな私を好きになってくれてありがとう』
そして
せめてもの償いから
ううん…
ありがとうの
気持ちを込めて笑顔で言った。
颯斗。
私…
もう逃げたりしない。
君に伝えるから。
4年分の私の気持ちを君にーーーー。
良『反則だよ。最後に、そんな可愛い笑顔なんて』
走りゆく
愛しい
咲良の後ろ姿を見ながら
良太郎はある人物に電話をかけた。
*
咲『ハァハァ…いない…』
そんなに
遠くには行ってないはず。
だけど
沢山の人がいて
颯斗を見つけれないでいた。
咲『いたっ…』
足を見れば
擦れた傷口から血が出ていた。
一歩
歩くたびに痛みが襲う。
痛む足を
引きずりながら私は颯斗を探した。
咲『颯斗…はやとーっ!!』
今度こそ
素直になるから。
だから
だから
私から離れていかないでーーー。
.
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