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リュウさんから貰ったドリンクで、頭痛も気持ち悪さもおさまってきた。
「はー。本当に感謝」
店長があがった夕方頃には、体調もほぼ元通り。良かった。あと数時間、一人なのにあの体調じゃ辛かったから。
「亜ー稀ちゃん」
レジのお金を数えている時、碧がいきなり現れた。
「碧っ…驚かせないでよ。ていうか今日も来たの?」
私はお金をレジにしまい、レジの引き出しを閉めた。
「昨日服買えなかったから、今日はちゃんとお客としてきたよ?なのにいらっしゃいませが無いのは何でかなぁ?」
「うっ…」
本当に設楽碧って人間が読めない。
優しかったり、軟派だったり硬派だったり、意地悪だったり。
「いらっしゃいませ」
「あはは。棒読みだー」
今度は高校生らしく無邪気に笑ってる。
「碧こそ不思議君だよ。メンズはあっち」
私がメンズコーナーを指差した時、「碧ー」と碧の名前呼びながら歩いてくる男の子がいた。
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