幼少期

2/5
前へ
/5ページ
次へ
あたしの1番古い記憶。 大きな古いお家の広いテラス。 あたしは閉められたガラス戸を殴りながら、お母さんを泣き叫び呼ぶ。 紺色のカーテンとレースのカーテンがゆらゆら揺れる窓を、泣きながら叩くあたしはなぜ泣いていたのだろうか。 記憶と今の感情が錯誤する。 なぜなのだろう。 あの時泣き叫んだあたしは、今は泣けない。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加