都市伝説

11/18
前へ
/20ページ
次へ
目を開けると何もかもが真っ暗で何も見えない 自分が地面に立っているのかさえわからない 何かを踏んでいる感触すら無い だけど 何処か心地よい気がした 「止めて」 「え?」 何も無いと思っていたが、いきなり背後から声がした 振り返って見ると 「……な、なんだ?」 明らかに人間じゃない 真っ白な人型の女性のシルエットをした物が立っていた 顔には口とかも無くまるでのっぺらぼう見たいだ そう、すべてが真っ白 そんな顔から真っ白な雫が流れている 真っ暗な世界に、雫が落ちたところだけ白く滲んで行く 「止めて」 涙を流しながら手を差し伸ばして来る 不気味な存在なのに 俺は何故か手を伸ばしていた だけど、手が触れそうになった瞬間、女性のシルエットは手から徐々に消えていく 「信じてる」 「……あぁ」 何故だか、俺はその言葉を受け止めれた 女性のシルエットが消えた時、一瞬で周りの景色が変わった
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加