第1章 

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凍える体を無理やり起こし ストーブのスイッチを入れると煙草を掴んだ。 右手に持つ煙草は小刻みにブルブルと震えている。 『マジで すげぇ気持ち悪いし… 2日、3日? いゃいゃ5日。 ったく。何日酔いだよ。』 自分の二日酔いの日数を数えながらテーブルの鏡を覗く。 鏡に映るミヤは目の周りのメイクがグジャグシャでまるでメタルパンダのよう。 例えられたパンダがかわいそうだが… 「…酷い顔。 ブサイクだゎ…。」 ボソッと呟きながら煙草にライターで火を付ける。 深く煙を吸い込みゆっくりと溜めてから吐き出す。 それを何度か繰り返した。 昨日…いや普通に昼間生活している人にとっては今朝になる。 友達の理絵達と朝の7時まで飲みまくり 記憶は紙芝居並にしか覚えていない。 後はスッポリ抜け落ち状態。 とにかく今は具合が悪い方が優先して記憶など二の次。 全くと言っていいほど思い出せずにいた。
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