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「俺の後ろにもう1人、歩いてる音がするんだが……」
エイジの言葉に全員が足を止め、後ろを振り返り、耳を澄ませる。
カツンッ、カツンッ
1人分。その場にいる全員が足を止めているのに、1人分の足音をカメラについたマイクは確かに拾っ ていた。
画面上に映っている時計にはAM3:12と表示されている。 ここについてから10分と経っていない。
「他にも肝試しにきた人がいるとか!」
そういったのはミエ。だが、すぐにそれを否定するかのようにナツコが口を開く。
「こんな時間に1人で肝試し?」
だんだんと、近づいてくる足音は4人の少し後ろで止まった。 だが、カメラにはミエとエイジの後ろ姿が写っているだけだ。
ヒロトが、行こうと小さく口を開くと。
その言葉に他の三人は頷き、先ほどよりも早足に前へと進む。》
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