夢か現実か。

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《ふと、4人はあることに気づいた。 真っ先に声をあげたのはエイジだ。 「走れ!! 今すぐ!!」 その言葉を聞き終える間もなく、全員がその場から走り始めていた。 先ほど立ち止まった時、後ろの足音は少し距離を置いて止まった。 だが、今回はどうだ。止まるどころか、そのスピードを上げてきたのだ。 暗いトンネルの中、4人は一心不乱に走りつづけた。 一時間ほど経っただろうか。 前方からはナツコの後ろ姿と足音。背後からはミエのすすり泣きながらも走る足音にエイジの足音が聞こえる。 あと聞こえる音はヒロトの足音だけだ……。 「待って!!」 突然、ヒロトが声をあげた。 ピタリとすべての音止まり、聞こえるのは乱れた呼吸の音のみ。 そう、あの足音が聞こえなくなっているのだ。 恐る恐る全員が後ろを振り返る。 カメラに映るのはミエの後ろ姿。 だけだった。 「い、…………いやぁぁぁあああああ!!!」 トンネルに響くミエの悲鳴。その場にいた全員が目を疑っただろう。 カメラは徐々にその視点を下にズラした。》
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