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「星……」
涙が零れた。
星は消えても、輝きは残る。
星がその死を誰かに気付いて貰えるのは、遙か、遙か、先。
たった独りで消え、それに気付いて貰えない。
何のために居るの?
存在する価値は何?
一番近くに在るはずの星でさえ、気が遠くなるほど遠い。
これ以上無いほどの孤独の中で、どうして輝き続けることが出来る?
そうしてまた、ひとつ、ひとつ、と星は流れていく。
ほろりと、あの星のように、雫が流れた。
ああ、わたしの光は、いつまで残るだろうか。
わたしの光は、何処に届くだろうか。
ほろほろと、今を限りに流れる光を、ただただ、頬で感じていた。
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