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西暦2101年 二十二世紀の幕開けの年に僕は産まれた。 感情をもつロボットとして。 僕に家族はいない。 感情をもつロボットはKシリーズと呼ばれ、高齢化社会の中老人達と共に暮らし世話をしたり、忙しい家庭で子供の世話を焼くために売られた。 僕らは人に限りなく近く作られた。 人工皮膚で覆われた肌は柔らかいし、ちゃんと毛髪だってある。 でも違うのは体の中身。 僕の中には血管や内蔵じゃなく電子部品やコードが入っている。 それに感覚もない。 音や物を見たり出来ても触覚や味覚はない。 それは、僕ら道具が感覚に惑わされないようにするためだった。 災害時などに人を助けるのに痛みがあっては助けられない。 それに、僕らのエネルギーは基本的にバイオエタノールだから味覚も必要ない。 そういった要素が混じりあって僕らは産まれた。 感情のあるロボットとして
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