砂時計

2/3
18人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
「クライド…」 俺は、クライドだった固まりを抱きしめたまま泣いていた。 もうここに、クライドはいない… これはクライドじゃない… 分かっていても押さえられる物ではなかった。 本当は気づいていた…彼の心に… 本当は気づいていた…自分の心にも ロボットとか人間とかそんなどうでも、いいものを気にして、彼を拒絶した… どうして…彼が生きている間にこうやってやれなかったんだ… 「ずっと…好きだった」 俺は静かにクライドの唇に自分の唇を押し当てた。 ごめん…なんで…もっと早く… 答えられなかったんだ…
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!