ブバップ

4/7
前へ
/73ページ
次へ
922号室へ術後の容体をベットごと運ぶ僕。 全身麻酔が効いているみたいで、熟睡してはる。 多分、今やったら何しても気づかへんやろうな。 「何しても」ってなんやそれ。 あかんあかん。相当疲れてるみたいやな。 謎の妄想をブバッと吹き飛ばし、偏ってしまった身体をベッドの中心に寄せるのに、骨っぽい背中に手を回して自分の方に引き寄せる。 「わっ、軽っ…」 衝撃の体重に思わず硬直。 すると、寝ているはずの左手に左腕を掴まれてグイッと引っ張られた。 「ヒナァ…」 「ひな…?」
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

112人が本棚に入れています
本棚に追加