Nonsense or DIE

3/5

112人が本棚に入れています
本棚に追加
/73ページ
何も言わない小さな暴君は、苦しそうに肩で息をしとる。 「つらそうやな。この辺、しんどいん?」 背骨の浮き出た背中をゆっくりとさすれば、だんだん落ち着いてきはったみたいで、潤んだ瞳で僕を見つめる。 「ま、まるや…」 「丸でええよ」 「まる、俺、心臓、___変や」 薄い胸に聴診器をあてがうと、思いのほか心拍数が早い。 「ああ、ほんまやな。めっちゃドキドキゆうとる。手術で負担かかったのかもしれへんわ。___点滴増やさんとあかんかも」 「いやや」 「せやろな。ちょっと先生に訊いてくるわ。」 「まる!」 「ん?」 「…ほかの患者の下の世話とかしたりすんねやろ?」 「うん、するよ。動かれへん人の時は。トイレ行きたいん?でも、歩けるやろ?」 「ちゃうねん……お前も男やったらわかるやろ!」 男やったら…。 あ、そうゆうことですか!
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

112人が本棚に入れています
本棚に追加