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汗ばんだ背中に手を這わす。
俺の股関節を限界まで開いて、倒して、足首つかんで。
透明の液体が、だんだん白味を帯びてくる。
両足開いて真ん中。
まるを存分にそこにうけいれてしまっているのだから、まるのほうからは俺の何もかもが見えてしまっているんやと思う。
何が入って、何が出てって。
なぁなぁ、なにが見えるん?
なぁまる、俺どんな顔してる?
強めに突かれたとき、まるの肩甲骨をなぞっていた左手の力が抜けた。
するとまるは、俺のだらっとした両手首を掴んで、俺の頭の上に交差させて押さえながら、ちっさい声できいてきた。
「出しても、ええですか…?」
まるは怖がってるみたいやった。
額とそのまわりの髪を汗で湿らせて、苦しそうに息をする。汗は前髪をつたって俺の頬にぽたぽた落ちてきた。
「我慢すんな」
了承を得たまるは、俺の中で達した。
射精が続く間、俺は目を見開いて、まるの顔を見てた。
眉間にしわ寄せて辛そうやったけど、だんだん口元がゆるんで声が漏れた。
小刻みに震える肩をそっと撫でたら、まるは安心したように俺の胸に顔をうずめる。
長いこと押し出されたまるのを。
俺は、身体の奥のほうにあるちっさな穴で、一生懸命に飲み込んだ。
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