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「ヒナのこと、頼むわ」
やたらと男前な顔で言いよるすばるに、俺も負けじと虚勢をはる。
「なん…当たり前じゃ!」
俺の返答に満足したんか、すばるは豪快に笑ってベッドの下のデカい袋を指差した。
「ヨコォ、これ」
「何?」
「この服、ヒナに返してくれ。よう着られへんわ」
ナニコレ。
ちょっとデカすぎやしないか?
「俺、今日車やないねんけど…」
「頑張れ」
「マジか」
俺はしぶしぶ袋を抱える。
ヒナ、何してくれてんねん。
もー!こんなん持って東京の電車乗るん、ごっつ恥ずかしいわ!
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