プロローグ

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"幸せ"になることを恐れ 人を信じることを避けてきた 好きになればなるほど 失うことを恐れた 同性だから尚更で 不安ばかりが心を占める 過去の恐怖と寂しさは記憶に張り付き 残酷なまでに離れていかない 人の温もりを忘れ、一人で生きようとする 孤独に耐えられないのに強がる どうして、分かってくれないの? 相手を思えば思うほど、わからなくて。 傷つけ傷つき、泣いて喚く それでも好きだから 誰よりも大切だから だから前に進もうと 困難な道を行くと決めた その道に壁があったとしても 共に歩いていくと決めたから ようやく掴んだぬくもりを離さないよう その手をぎゅっと握る あの日交わした約束を胸に抱いて……
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