1章真夜中の烈戦

5/9
前へ
/296ページ
次へ
真夜中だと言うのに、森は明るかった……赤々と燃える木々は、恐らく一晩で燃え尽きてしまうのだろう。 メルは自分達が燃やしていく森を見ながら、それでも魔物達を斬っていく。 「こんな事、森ではよくある事だろ?」 「?どういう事よ。」 そんな感傷にひたっているメルに、ジャスティスはなんでもないように言った。 「落雷が落ちて森が燃えても、そこにはまた緑が戻る……木ってのは案外強いもんなんだよ。」 「……そういう物なのかしら。」 「割り切れって……戦争なんだから。」 戦争、それはつい最近まで身近に無い言葉だった。
/296ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2052人が本棚に入れています
本棚に追加