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「ひーめか、おはよー」
後ろから、聞き覚えのある声が聞こえて振り向いた。
そこには車から降りた親友の希がいて、あたしに向かって駆け寄ってきた。
「おはよー、希」
相変わらずの高そうな車に苦笑が出てきた。
庶民のあたしにとっては、その車が眩しかった。
「あ、あれ輝くんじゃない?」
その名前に、ピクリと反応した。
顔を引きつらせながら振り向けば、いつものことながら周りに女の子を引っ付けて歩いている。
じっと見ていれば、あたしの視線に気づいたようにこちらを見た。
ふんっと嘲笑うかのような態度に、腹ただしくなって目を逸らした。
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