ケンタ笑う

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「ねー」 「うん?」 「サンタって新米なんでしょ?」 「…まあね」 「先輩サンタとかもいるの?」 「いるけど、俺嫌い」 「へぇ。何で?」 「一年先に生まれたからってトナカイの世話押し付けるし雪かきも俺の仕事だし大体破れた袋ぐらい自分で縫えってカンジ。」 「へぇ、サンタ社会も縦社会なんだね」 「まぁね。どっこも同じだろうけど。まぁでも一番気に入らないのは…」 「何?」 「ん―……何て言うか、先輩らのやり方…プレゼントあげりゃいい、みたいな……」 「ん―?どゆ事?」 「…やっ、何でも無いっす。思えばケンタ君に話してもしょうもないし―。」 「な、なぁ!?何ソレ、せっかく悩み相談にのったげよ―としたのに!!」 「結構ザマス、サンタが小学生に相談してちゃあいかんっしょ」 「ちくしょう、もぅサンタ落ちちゃえ!!」 「うわっ!!押すなって、うわ、落ちる落ちる」 『ヒヒッ、ヒヒン』 「あれ?もしかしてたちつて、それ嘲り?」
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