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「CADの方はもう出来とりますわ。
後はデザイナーの持田さんに
確認してもろてから
クライアントに提出するだけです」
「ほぉー…
さすが橋本だな。
仕事が早くて助かるよ。
あのクライアントは俺が
香港にいた頃から
お世話になっている
クライアントだから
信用出来るプランナーに
任せたかったんだ」
ビールを飲みながら
笑った東雲部長に
「おおきに」なんて答えて
再びビールを口に含んだ俺を
じっと見つめていた東雲部長。
確実にそのタイミングを
見計らっていたかのように
再び東雲部長は、
爆弾発言を吐き出した。
「で?
最後までヤッたのか?」
さっきよりも盛大に
ビールを吹き出した俺を
腹を抱えてゲラゲラ笑う
東雲部長。
この人…
やっぱし鬼や。
絶対さっきの出来事を
知っとるに違いない。
そう思いながらも
一応質問する俺。
「だ…だから何の事ですかいな!」
俺の反応に散々笑った東雲部長は
ティッシュで笑い涙を
拭いながら言った。
「ホントに橋本は面白いなー。
まぁそろそろ可哀想だから
ストレートに聞くわ。
吉野とは最後まで
ヤッちまったのか?」
…やっぱし知っとるんやんけ。
そう思いながら
俺は大きくため息を吐き出した。
【Episode X 第3話に続く】
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